鉄道旅行のたのしみ
アメリカの鉄路
まず、最初に断っておくが、私と妻は熱烈な鉄道ファンではない。
「あ、キハ58系だ!」とか「ここのスイッチバックはすごい!」と言われても、「???」となるだけだ。
ただ、列車に乗るのは昔から好きだ。「乗り鉄」と誇れるほど詳しいわけでもなんでもないが、ゴトゴトのんびり揺られながら車窓の景色を楽しむのが好き。そして、個人的には宮脇俊三さんは大好きな作家の一人でもある。
現在アメリカで暮らす我々だが、日本にいたときは2人で鉄道旅行を何度か楽しんだ。遠くにいくときは新幹線が多かったが、北斗星で北海道まで旅したこともある。
そんな我々が、アメリカの鉄道「Amtrak(アムトラック)」に挑戦してみることにした。
アムトラックとは
詳しい説明はウィキペディアにゆずるとして、アムトラックは全米最大の鉄道ネットワーク。
4000キロを超える路線もあり、最長はなんと3泊4日! 日本で新幹線を函館から鹿児島まで乗り継いでも2000キロ超なので、アメリカのスケールの大きさを痛感する。(シベリア鉄道は9000キロ超みたいだけれど・・・)
「Why Amtrak?」
そんなにも雄大なアムトラックの旅。とはいえ、アメリカで鉄道旅行をしようとすると、周囲の反応はだいたい次の2通りに分かれる。「おー、優雅でいいね!」と「え、なんで列車?飛行機じゃないの?」
後者の反応は日本でも同じようなものだと思う。航空路線が発達しているアメリカでは、鉄道より飛行機で移動する方が時間が圧倒的に短縮できるし、チケットを買う時期にもよるが値段も飛行機の方が安いこともある。
しかも、お金のことだけを考えれば夜行バスの方が安く、鉄道より時間も短いケースも多いからだ。
それでも、鉄道の旅の優雅さにあこがれる我々。「時間がかかって何が悪い!」が2人のモットー。そう、旅のたのしみはプロセスにこそあるはず。
アメリカ横断ドライブを達成したからには、いつか鉄道での横断の旅もしてみたい・・・。そんな夢の第一歩として、初めての寝台車に挑戦してみた。
(なお)
乗車記に続く